第4回: 社員5人でもできる!クラウドツール活用のススメ
- 1月28日
- 読了時間: 8分
「うちは小さいから...」と諦めていませんか?

「DXやクラウドツールって、大企業や、せめて社員が50人100人いる会社がやることでしょ?うちみたいに社員が5人、10人の会社には関係ない」
こんな風に思っていませんか?
実は、これは大きな誤解です。むしろ、小規模企業こそクラウドツールのメリットを最大限に享受できるのです。
前回までで、DXの必要性や、紙とハンコをなくすことの重要性をお伝えしてきました。今回は、「じゃあ具体的に何を使えばいいの?」という疑問に答えるため、小規模企業でも今日から使えるクラウドツールをご紹介します。
小規模企業こそクラウドツールが向いている3つの理由

まず、なぜ小規模企業にクラウドツールが向いているのか、その理由をお伝えします。
理由①:初期投資がほとんどいらない
従来の社内システムを導入しようとすると、サーバーを買って、ソフトウェアをインストールして、専門業者に設定してもらって...と、数百万円の初期投資が必要でした。
しかし、クラウドツールは月額数百円〜数千円から始められます。
Google Workspaceなら1人あたり月額680円から、Microsoft 365なら月額540円から利用可能です。
社員5人なら、月額3,000円〜5,000円程度。飲み会1回分の費用で、会社全体の業務効率が劇的に改善します。
理由②:全員への浸透が早い
大企業では、新しいツールを導入しても、全社員に浸透させるのに何ヶ月もかかります。しかし、社員が5人、10人なら、社長が「今日からこれ使おう」と言えば、翌日から全員が使えます。
何か困ったことがあっても、すぐに隣の席の同僚に聞けます。この「スピード感」と「距離の近さ」は、小規模企業の最大の強みです。
理由③:専門知識がなくても使える
「クラウドツールって難しいんじゃないの?」と思うかもしれませんが、最近のツールは驚くほど簡単です。
スマホでLINEが使えるなら、クラウドツールも使えます。むしろ、多くのツールは「ITが苦手な人でも使える」ことを前提に設計されています。
まず導入すべき3つの基本ツール
では、具体的にどんなツールから始めればいいのでしょうか。まずは以下の3つがおすすめです。
ツール①:クラウドストレージ(ファイル共有)

代表的なサービス:
Google Drive
Microsoft OneDrive
Dropbox Business
できること:
ファイルをクラウドに保存し、社員全員で共有
パソコンだけでなく、スマホやタブレットからもアクセス可能
バージョン管理が自動(「最新版はどれ?」問題が解消)
誤って削除しても復元可能
月額料金:
個人向けプラン:数百円〜
ビジネスプラン:1人あたり月額1,000円前後
こんな会社におすすめ:
「あの資料どこ?」と探す時間が多い
社員が外出先から会社のファイルを見られずに困っている
USBメモリでファイルを持ち歩いている
ツール②:グループウェア(スケジュール・メール共有)

代表的なサービス:
Google Workspace(Gmail、Googleカレンダー、Google Meet含む)
Microsoft 365(Outlook、Teams、SharePoint含む)
できること:
社員全員のスケジュールを共有(「社長、今日空いてますか?」が不要に)
会議室の予約管理
ビデオ会議機能
チャット機能
共有メールボックス(info@会社名など)の管理
月額料金:
Google Workspace: 1人あたり月額680円〜
Microsoft 365: 1人あたり月額540円〜
こんな会社におすすめ:
社員のスケジュールが把握できず、会議の日程調整が大変
ビデオ会議を導入したい
情報共有がメールだけで、重要な情報が埋もれている
ツール③:ビジネスチャット(社内コミュニケーション)

代表的なサービス:
Slack
Chatwork
Microsoft Teams
LINE WORKS
できること:
リアルタイムでメッセージのやり取り
ファイルの共有
プロジェクトごとにチャンネル(部屋)を分けて管理
メールより気軽に、電話より記録が残る
月額料金:
無料プランあり
有料プラン:1人あたり月額400円〜800円程度
こんな会社におすすめ:
電話で同じ説明を何度もしている
「さっき言ったのに...」ということが多い
メールだと堅苦しくて、ちょっとした連絡がしづらい
事例:社員8名の印刷会社が変わった話
東京都内のある印刷会社(社員8名)の事例をご紹介します。
この会社は、長年「口頭とメモ」で業務を回していました。
しかし、問題が山積していました:
社長が外出から戻ると「あれどうなった?」の確認に30分
営業が外回り中に顧客から問い合わせがあっても、すぐに答えられない
過去の見積もりを探すのに毎回20分
社員の誰が今何をしているのか把握できない
そこで、Google Workspaceを導入しました。月額料金は8人で約6,000円。
3ヶ月後の変化:
Googleカレンダーで全員のスケジュールが可視化 → 「今日誰が出社している?」の確認が不要に
Google Driveで見積書・契約書をすべてクラウド保存 → 検索すれば1秒で見つかる
Gmailの共有メールボックスで、誰が顧客対応したか全員が把握 → 「この件、誰が対応してた?」がゼロに
Google Meetでオンライン商談が可能に → 移動時間削減で、商談件数が1.5倍に
社長は「月6,000円でこんなに変わるなら、もっと早く導入すればよかった」と語ります。
「年配の社員が使えるか心配」という方へ
よくある不安が「ITが苦手な年配社員が使えるだろうか」というものです。
確かに最初は戸惑うかもしれません。でも、多くの場合、2週間もあれば慣れます。
うまくいくコツ:
社長が率先して使う 社長が使わないものを、社員が使うはずがありません。まず社長自身が1週間使ってみてください。
一気に全部導入しない 最初は「スケジュール共有だけ」「ファイル共有だけ」から始める。慣れたら徐々に機能を増やす。
困った時にすぐ聞ける体制を作る 「若手社員が教える係」を決めておく。わからないことを気軽に聞ける雰囲気が大切。
紙のマニュアルを作る 意外かもしれませんが、「ログインの仕方」を紙1枚にまとめておくと、年配社員は安心します。
実際、60代の社員が「最初は不安だったけど、今はスマホで会社のスケジュールが見られて便利」と話す事例はたくさんあります。
具体的な導入ステップ:4週間プラン
では、どうやって導入すればいいのでしょうか。4週間で段階的に進めるプランをご提案します。
第1週:準備期間
社長が1つツールを選んで、自分で使ってみる
使い勝手を確認し、社員に説明できるようにする
簡単なマニュアルを作る
第2週:試験導入
全社員にアカウントを発行
まずは「スケジュール共有だけ」など、1つの機能から開始
毎日5分、使い方のミニ勉強会
第3週:本格運用開始
「新しいファイルは必ずクラウドに保存」などのルールを決定
困ったことがあれば、その日のうちに解決
第4週:振り返りと改善
使ってみての感想を全員で共有
もっと便利に使える方法を話し合う
次に導入する機能を決める
この4週間で、確実に会社の業務効率は向上します。
コストパフォーマンスを考える
「月額数千円でも、積み重なれば年間数万円。本当に投資する価値があるの?」と思うかもしれません。
では、計算してみましょう。
投資:
Google Workspace(5人):月額約3,400円 → 年間約40,000円
効果:
書類探しの時間が1日1人10分短縮 → 5人で年間約200時間の削減
時給2,000円換算で約40万円の人件費削減
移動時間の削減、商談機会の増加などの副次効果
つまり、投資の10倍以上のリターンが見込めます。
さらに、IT導入補助金を使えば、初年度のコストは大幅に削減できます。
よくある質問
Q1: セキュリティは大丈夫?
A: Google、Microsoft、Dropboxなどの大手サービスは、中小企業が自社で管理するよりもはるかに高いセキュリティレベルです。2段階認証を設定すれば、さらに安全です。
Q2: インターネットが繋がらなくなったらどうなる?
A: 多くのツールはオフラインでも一部機能が使えます。また、スマホのテザリングで対応可能です。
Q3: 途中で別のツールに乗り換えられる?
A: ほとんどのツールはデータのエクスポート機能があるので、乗り換え可能です。ただし、最初に主要3社(Google、Microsoft、Salesforce系)から選んでおけば、乗り換える必要はほぼありません。
Q4: サポートは受けられる?
A: 公式サポートに加えて、私たちのような支援会社が導入・運用をサポートします。
今日からできること:まずは無料トライアルを試してみる
ほとんどのクラウドツールは、14日〜30日の無料トライアルが用意されています。
今日やっていただきたいのは:
Google WorkspaceかMicrosoft 365の公式サイトにアクセス
無料トライアルに申し込み
社長自身が3日間、実際に使ってみる
たったこれだけです。
使ってみて「これは便利だ」と実感できたら、社員に導入を提案してください。もし合わなければ、無料期間中に解約すればコストはゼロです。
まとめ:小さな会社こそ、クラウドツールで大きな変化を
小規模企業こそクラウドツールのメリットが大きい(初期投資少・浸透早い・専門知識不要)
まずは「クラウドストレージ」「グループウェア」「ビジネスチャット」の3つから
月額数千円で、年間数十万〜数百万円の効果が見込める
年配社員も、適切なサポートがあれば必ず使えるようになる
まずは無料トライアルで試してみることから始めよう
「うちは小さいから...」ではなく、「うちは小さいからこそ、すぐに変われる」。この発想の転換が、会社の未来を変えます。
次回は、「ITが苦手な社長でも大丈夫 – 『丸投げDX』という選択肢」として、外部の専門家を活用する方法をご紹介します。
▼ こんなお悩みありませんか? 「どのツールが自社に合うかわからない」「導入をサポートしてほしい」そんな時は、ぜひお気軽にご相談ください。
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